父の気持ち

2006年10月2日 第1章
"母さんは俺がいると精神的にやばくなる、
それが十分わかった。だから俺は母さんの精神状態を
安定させるためココを出る。離婚するつもりはない。
母さんの精神状態が第一だから"

母さんに聞こえないよう、私に言う父。

"わかった"

私はこう答えた。

あの攻防戦からというもの、我が家は力を失ったかのように
静かになっている。
かつて家族が一緒にご飯を食べ、にぎやかな会話を
してきたフロアはただの部屋。誰もソコにはおらず、
電気も消えて真っ暗。
家族それぞれがそれぞれのテリトリー(部屋)
この事実に冷静に向かい合っている。
そんな気さえする。

母が病院(治療のため)に行った。
その後父も行った。おそらく母を殴った責任を感じて
いたのだろう。
しかし病院で母を見つけるが、
母はその瞬間震えだした。そう、それは父の目にも焼きついた。
そのときだろう。

"あんたの言うとおり母にとって私は恐怖でしかない。"

あんたとは私のこと。
攻防戦の時、母がヒステリーを起したんだ。
それで私が

"今のでわかったろ!今のあなたは母や私たちにとって恐怖でしかないんだ"

泣きながら私は訴えた。父はそのときにはピンと来ない顔をしていた。

その意味が今日わかったようだ。
母からしてみれば
"病院まで追ってきた"
そう思ったらしい。

手続きを済ませ、住む場所も見つけている。
そう、本当に出て行くのだ。

母を守るために必死だった。
でも私は父を守れなかった。
ココにきてそう考えるようになった。

現状を受けとめた父は一段と小さく見えている。

"ほんとうにこれでよかったのか"
"あの現状ではこうするしかなかった"

せめぎあっている。私の心の中で。

別居という事実。ただ違うところに住むというだけなのに、
なぜこんなに悲しい気持ちになるのか。

だからといって家にいてもらっても
声を聞くだけで恐怖となるこの現状。

つまり、そうなる前に手を打つべきだったのか。

考えれば考えるほどきりがないのはわかっている。
しかし頭から離れない。

私は非情になれない。そう感じた。
このように後でああだこうだと考えてしまうから。

何度も言うが、

"こんな迷い、こんな悲しみ、我が息子には絶対にさせない"

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