幸せという価値

2011年4月24日 第3章
最近母の調子がおかしい。
耳が聞こえないのだ。
なんかも私の言う言葉を聞きなおす。
故に私が怒ってしまうことがしばしば。

気になって調べてる。

肝硬変。それは分かっている。
その現象として、
Step1:腹水が貯まる
Step2:蜘蛛状の血管が手足にでてくる
Step3:食道で血管が破裂する

ココまでは知っていて既に経験していた。
今日初めて知ったのは、

Step4:肝性脳症

である。初めて知った。
これは血液の流れが悪くなるというもの。
Step2,Step3はこれが原因なのだ。
まず手足から症状が出始め、胃と食道に進み、最後は・・・脳である。
脳の血流が悪くなるためありとあらゆる症状が出てくる。
今は耳、次に感覚神経、記憶神経、最後には異常行動なのだ。
そしてStep4が最終段階。いわば最後なのである。

・・・・・。時が来たようだ。

その本に書いてあったのが
「あなたのありがとうという気持ちは伝えましょう。それが最大の薬です」
である。
今の今まで
「食事は何何をとりましょう」とか
「薬はきっちり飲みましょう」とか
「睡眠はきっちり取りましょう」とか
具体的内容だったのに、今回は具体策ではない。
そう、具体策を書きようがないのである。ただの気安めだ。

その事実を知った時、ショックだった。
そして次に涙である。まさに号泣だった。
「・・・・来たのか。ついに。」
「そりゃそうだよな。この一年俺の治療で苦しませたもんな」
「俺が入院した時も一所懸命病院に来てくれたもんな」
「目の前で刻々と変わる俺を見ながら、よく耐えたものだ」
「・・・もう行くの?やっと俺はウツから戻ったのに・・・」

そして・・・
「あの人のことだ、きっと最後は」

"こんな母親でごめんね"
"でも今までありがとう"

「と言うに違いないだろう」

今この日記を書きながらも私の目から涙がでている。
必ず母の場合そういうことを言うのだ。

"私のわがままであなたたちを苦しい目にあわせたね"

常々こう言葉を発していたからである。
つらい。でも、ココで終わってはいけない。

"それでも私は・・・幸せだったよ"

この言葉を私は母に言わせたい。そう言わせたいのだ。
かつての事件の中で母は一人ぼっちになった。
だから私たちがそばにいた。
ありがとうまでは誰でも言うはずだ。
でも幸せという感情を持たせるためにはより一歩先に進むべきなのだ。

・・・・。
ということは実は思い出の公園でふけっていた。
ココは相方との始まりの場所であり
相方に別れを告げた場所でもある。
私はなぜかこの公園を目指していた。

公園には1人もいない。それはそうだ、ココはとっておきの場所なのだから。

そこで相方に魅かれた日のことを考えていた。
そう、一日で魅かれてしまったのだ。理由ははっきりしている。

見た目?うん、確かに好きなタイプ。
中身?うん、え?って思う所もあるけど好きだ。

それら2つの物を超えたものがある。
それは相方が持っていた"経験"いわば"闇"である。

私はその闇を素早く感じとり、共感し、
「その闇を救えるのは俺だけだ。同じ経験をした俺だけだ」

・・・・。そういわばヒーロー気取りなのである。
そこで初めて気づいた。

"俺は苦しいときわざと自分を悲劇のヒーローにして同情を得ようとしている"
"その同情で得た力を苦しい問題に対して解決しようとしている"

と。

いわば今の私は

相方:関係に問題あり、現在相方から光をもらえない
母 :先ほどの話の通り先が厳しい
仕事:なんとか意欲で持っている

だ。もし仕事がうまくいかなければ、
周り全部が問題となり、何も光を感じれなくなる。
つまり意欲を生み出すエンジンが無くなるのだ。

さぁ~こうなったら私はどうする?
実はココが私の修羅場と思っている。
かつてアイツが陥った部分だ。
家族も仕事もうまくいかない。
その時アイツは逃げた。
だからこそ私は逃げない。

もし今アイツから
「ほれ、あの時俺を否定したが、お前は今の状態どうする?あの時と同じだぜ?」

と言われても断固として
「俺はあなたとは違って逃げない。あなたとは違うんです。」
と言い返してやりたい。
それゆえに今は逃げるわけにはいかない。

ってところで"悲劇のヒーロー作戦"である。

これがもしかしたら私の底にあるエンジンかもしれない。

"幸せ"

とい価値。今まで相方とこの価値観を共有したことはあっただろうか。
今まで好きとか愛してるとか言う言葉は聞けたが、
幸せという言葉は聞いたことがない。
そう、つまりこの幸せを私は相方に提供できていなかった。
それは私が幸せという価値を意識していなかったからである。

私は相方にこの幸せを提供したい、幸せにしてやりたい
例え相方に違う男ができたとしても、その男は幸せにできるだろうか?
相方の闇を共有できるやつはいるのだろうか。

そう考えると私は相方に幸せを提供したい。
その思いにたどりついた。

母にも相方にも"幸せ"を提供できるぐらい力を得たい。

今日は悟りも開けたが、
何より涙を流しすぎた。目が痛すぎる。

はたして私は今日眠りにつけるだろうか。

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